塗装に使う塗料の違いについて
塗料と一言で言ってもその種類はとても多く、その違いを理解されている方は少ないかと思います。
塗装屋さんになるわけではないので覚える必要はないのですが、自分の家を塗装する際に何を塗ればいいのか?ある程度理解して選択することをお勧めします。
ここでは大まかな塗料の種類でどんな効果があるのか?どれぐらい持つ(耐用年数)のかについてご説明したいと思います。
塗料の種類
シリコン塗料
シリコン塗料とは、主成分である合成樹脂にシリコンが含まれている塗料のことで、外壁塗装に使われる塗料としては長い間主流であり、各メーカーからさまざまな商品が出ています。

シリコン塗料のメリット・デメリット
シリコン塗料のメリットとしては、汚れがつきにくく落ちやすい低汚染性と、熱や紫外線にも強い耐久性の高さです。これらの特徴から外部の影響を受けやすい外壁塗装に向いている塗料と言えます。また、商品のバリエーションが豊富なため、色にこだわりのある方にもおすすめです。
一方デメリットは、塗膜が固くなりやすいため劣化が進むとひび割れにつながる点や、性質上重ね塗りが難しく技術を要する点が挙げられます。また、シリコンの含有量によって耐久性や性能に幅があるため、「シリコン塗料だから」と一概に良いわけではないので注意です。
シリコン塗料の耐用年数
耐用年数は8~12年ほどであり、アクリルやウレタンと比べて長持ちするため、外壁塗装に使う塗料としては選択肢のひとつです。
遮熱塗料
最近機能性を持つ塗料の中で遮熱塗料と呼ばれるものがあります。夏になると太陽に照らされて家は暑くなるのですが、その暑さを和らげるのが遮熱塗料です。

遮熱系塗料のメリット
暑くなる原因は太陽の赤外線です。太陽光の中でも熱に変換されやすいのが赤外線で赤外線の光は、物体に当たって吸収されると分子振動が起こり、熱エネルギーに変換されます。日焼け対策で紫外線(UV)カットという言葉を耳にしますが、暑くなるのは紫外線ではなく赤外線です。この赤外線を反射することで暑くなるのを防ぐことができます。
暑さ対策の車のフィルムなどにも赤外線99%カットなどの商品がありますが理屈は同じです。
屋根材の塗料の中に特殊な赤外線を反射する素材を加えた特殊な塗料を遮熱塗料といいます。この塗料を屋根に塗ることで家の温度上昇を抑えてエアコンの効きがよくなり電気代の節約にもつながるというものです。
フッ素系塗料
続いて、フッ素塗料です。フッ素樹脂が配合された塗料のため優れた対候性・耐久性があります。
一般住宅だけでなく、塗り替え難易度が高い大型建造物などに多く用いられています。

フッ素系塗料のメリット・デメリット
硬い塗膜を形成するため紫外線に強く、頑丈な塗装を行えるのがメリットです。外壁のほか、劣化しやすいシャッターなどにも適しています。デメリットとしては、ほかの外壁塗装と比べて費用が高くつく点です。費用がかかったとしても、できるだけ長持ちさせたいという方にはおすすめです。
フッ素系塗料の耐用年数
耐用年数は15~20年と言われています。これまでご紹介してきたシリコンと比べて、やはり高い印象を受けるかもしれませんが、それに見合う耐久性がある塗料です。このように技術の進歩によりいろいろな種類の塗料が開発されていますのでご提案の際に詳しくご説明させていただきますので、ご自分の家に何が向くのか・・・一緒に考えて最適な答えを見つけましょう。


